一株あたりの純資産価値計算とは?信頼性と投資戦略

株式市場での私の経験から言わせてもらうと、「一株あたりの純資産価値」なんてものはよく誤解されています。机上の理論だけで語る専門家たちが多すぎるんですよ。実際に手を動かして投資してみると、この指標の限界がすぐに見えてきます。

一株あたりの純資産価値とは?定義を解説

一株あたりの純資産価値(NAVPS)は、流通している株式一株あたりに含まれる資産の純価値を表します。簡単に言うと、会社がすべての借金を払い、従業員の給料や電気代、工場の賃貸料、生産設備の購入費用や減価償却費などを差し引いた後に残る資産の価値です。

市場に出回っている株式の純資産価値(つまり「株式の純資産価値」)を各株式に均等に割り当てたものが一株あたりの純資産価値で、「市場で流通している株式一株に含まれる内在的価値」を表します。一般的には、一株あたりの純資産価値は高ければ高いほど良いとされています...が、これは半分だけ本当です。

計算方法は?

一株あたりの純資産価値の計算式:

一株あたりの純資産価値 =(総資産-総負債)/ 流通株式数

あるいは:

=(資本金+資本剰余金+利益剰余金+未分配利益)/流通株式数

例えば、ある企業の総資産が25億台湾ドル、総負債が10億台湾ドル、流通株式数が10億株だとすると: 一株あたりの純資産価値=(25-10)/10=1.5となります。

高ければ良いのか?株価との関係は?

私が市場で何年も取引してきて気づいたのは、この指標だけに頼って判断するのは危険だということ。よく出てくる疑問をいくつか見てみましょう:

純資産価値と株価の関係

株価は基本的に将来の収益によって決まり、将来のキャッシュフローの現在価値に基づいています。一方、純資産価値は単なる会計上の数字で、会社の資産の純額、つまり会社の規模を示すだけです。株価と直接的な関連はありません。

会社が毎年利益を上げれば、総資産も増え、純資産価値も上がります。逆に、毎年損失を出せば、総資産は減り、純資産価値も下がります。

純資産価値が上がっても株価は必ずしも上がらない

これは市場で何度も見てきました。純資産価値の上昇はある程度株価を押し上げるかもしれませんが、高い純資産価値が常に高い株価につながるわけではありません。株価の変動は市場や業界の状況だけでなく、企業自体の収益力、業界での競争力、投資家の将来への期待に関係しています。

純資産価値の変化は、会社の経営見通しを直接判断するのには使えません。純資産価値の変動は通常、会社の経営状況の変化か、新株発行または株式の比例配当のどちらかによって引き起こされます。

私の経験では、株を選ぶ際は、純資産価値に影響を与える要因を特定することが重要です。経営不振で純資産価値が下がっている企業は避けるべきですが、新株発行や株式分割による変化は、必ずしも投資判断の強力な根拠にはなりません。

新株発行で純資産価値を高めることは会社の実質的な純資産を増やすかもしれませんが、会社の将来性を示すものではありません。同様に、比例配当で純資産価値が薄まっても、それは会社の経営不振を意味するものではありません。

高ければ良いとは限らない、業界内での投資対象を選ぶ基準にならない

各業界の資本構造によって、その業界内の株式の純資産価値基準も異なるはずです。工業、農業などは土地や設備が主な収益源なので、純資産価値を重要な指標として考えるべきです。しかし、サービス業など無形資産に依存する業界では、純資産価値はそれほど重要ではなく、創造性を売りにする会社は、製品が市場を持ち続ける限り、純資産価値が低くても投資する価値があります。

例えば、エヌビディア、ネットフリックス、マイクロソフトのような企業です。これらの企業は純資産価値が低くても、市場価値は非常に高いですよね。

こうした偏りがあるため、純資産価値が高いほど良いという考えだけに固執していると、多くの貴重な投資機会を逃すことになりかねません。

純資産価値の参考意義

株式会社の経営実績を評価する

純資産価値は会社の長年の経営成果の蓄積であり、株価を支える重要な基盤です。純資産価値が大きいほど、各株式が表す富が豊かであり、利益を生み出す能力とリスクに対する抵抗力も強いことを意味します。

同じ会社であれば、会社の経営や財務に大きな問題がない場合、異なる時期の株価と純資産価値の比較から、現在の株価が過大評価されているか過小評価されているかをざっと判断できます。株価が純資産価値より高ければ過大評価、逆に純資産価値より低ければ過小評価され、価格がより妥当であることを示します。

また、会社の性質が同じで株価が近い条件下では、会社の発展潜在力とその株式の投資価値が大きいほど、それは直接株式の純資産価値の高さに反映され、投資家のリスクも小さくなります。

株価純資産比率による銘柄選択(台湾株と米国株の推奨)

株価純資産比率は、市場が会社に支払う金額と会社の純資産価値との比率を示し、株価と会社の現在価値の一致度を測る指標です。

計算式:株価純資産比率(PBR)= 株式時価総額 / 一株あたりの純資産価値

一般的に、株価純資産比率が低いほど株が割安で、逆に高いほど割高と言えます。でも注意して!安いからといって投資する価値があるとは限りません。会社の財務、経営状況、業種特性、他の指標と合わせて総合的に判断する必要があります。

この指標は通常、同業界の企業比較や同一企業の異なる時点の投資価値の比較、また景気循環株や収益力が不安定な企業の評価に使用します。

例えば、ある株が過去の株価純資産比率が常に1.6倍~2.5倍の間だった場合、比率が1.6を下回れば、この株が相対的に割安だと判断できます。しかし比率が継続的に下落する場合は要注意です—その会社が衰退している可能性があります。

異なる業界の企業の株価純資産比率は大きく異なることに注意してください。製品構造が異なるため、直接比較はできません。株価純資産比率は同じ業種内で比較してこそ有効です。

業界としては、原材料価格や景気に大きく左右される景気循環株(海運、鉄鋼、石炭、石油、天然ガス、セメント、繊維、建設、自動車、金融、保険など)、つまり景気が良い時は稼げるが、悪い時は損失を出すこともある企業にこの指標がより適しています。

まとめ

一株あたりの純資産価値は株式投資価値分析の重要な指標の一つであり、株選びに新たな視点を提供します。一株あたりの純資産価値を適切に活用すれば、自分の投資ニーズにより適した投資対象をより正確に選ぶのに役立ちます。しかし、ただ純資産価値が高いほど良いという考えに固執すると、多くの貴重な投資機会を逃すことになります。

結局のところ、私が市場で学んだのは、単一の指標だけに頼らないこと。純資産価値は便利なツールですが、全体像の一部に過ぎません。常に複数の角度から分析し、市場の動きに敏感であることが大切です。

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