イーサリアムはこのラウンドで3020から2780まで直線的に急落し、240ポイントの下落幅は多くの人を慌てさせた。しかし、チャートをよく観察すると、これはむしろ買い手と売り手の双方が重要な位置で激しい攻防を繰り広げている様子に見える。

表面上は、この下落が連鎖反応を引き起こしたようだ——価格がサポートラインを下回ったことで、ストップロス注文やレバレッジ決済の売り注文が殺到し、倒れるドミノのように連鎖的に売りが拡大した。しかし実際のところ、それほど単純ではない可能性もある。大口資金は意図的に注文を撤回しながら様子見をしている可能性が高く、その手法で高レバレッジの投機参加者や信頼を失ったホルダーを洗い出し、次の低位での建て玉に備えているのかもしれない。

注意すべき細部として、2780付近で価格が急反発し、ローソク足に長い下影線が明確に残っている点がある。これは何を示すサインか？この位置には強い買い支えの力があり、主力は価格のさらなる下落を許さない意志を持っていることを意味する。下へ行けば、安価な玉を他資金に奪われるリスクがあるためだ。2780-2800の範囲は技術的にも支援が密集している区域であり、重要なコストラインでもある。大口はこの位置に防衛線を張り、長期的な上昇期待の背後にあるロジックは変わっていない。

技術チャートを見ると、イーサリアムは収束する三角形の整理パターンを形成している。上部の抵抗線は売り側の防衛ライン、下部のサポートラインは買い側の最終防衛線だ。MACDはゴールデンクロスを示しているが、エネルギーの柱はやや弱く、今のところは一時的な反発の範囲内にとどまり、トレンドの反転を確定させる段階にはない。

今後の動きでは、いくつかの重要な価格帯に注意を払う必要がある。

買い手は2880-2900の防衛ラインを確実に守る必要があり、これを突破して3020を超えた場合に初めて新たな上昇局面が現れる可能性がある。売り側は2950-2980の範囲で攻防を続け、3020以下は彼らの最重要防衛線だ。もし2780のサポートを割った場合、2720や2650といった下位の価格帯が新たなテストターゲットとなるだろう。

私個人の見解では、イーサリアムは現在、レンジ内でエネルギーを蓄積している段階にある。2780のサポートは一時的に効いているが、上方の抵抗も明確だ。現物ホルダーは2780を割らなければ、少しずつ分散して買い増しを検討できる。先物取引者は2780-3020のレンジで波動取引を行えるが、必ず損切り設定を徹底すること。

市場は常に私たちの想像以上に複雑だ。価格の背後にある博弈のロジックを理解することは、盲目的に買いに走ったり売り急いだりするよりも何倍も重要だ。