最近ビットコインが急落しましたが、また暗号資産業界のいつもの動きだと思いましたか？今回は違います——引き金はAI業界のスーパースター、NVIDIA（エヌビディア）からです。

一見華々しい決算報告ですが、よく掘り下げるといくつか目立つポイントがあります：

**売掛金が大半を占める**
売上高は570億ドルを突破して確かにすごいですが、そのうち334億ドルは帳簿上の数字で、実際に現金が入ってきたわけではありません。さらに恥ずかしいのは、未回収の大口顧客にマイクロソフトやOpenAIなどAIの巨頭がいて、彼ら自身も資金を大量消費している段階だということです。あるアナリストは「みんなで食事して『ここは俺が払うよ』と言いながら、誰も財布を出さないようなものだ」と皮肉っています。

**在庫急増VSチップ不足**
一方でCEOは「需要に供給が追いつかない」と叫んでいるのに、在庫は198億ドルに急増し、32%も増えています。この矛盾はあまりにも明らかで、市場では「本当にそんなに多くの人がチップを奪い合っているのか？」と疑念が広がり始めています。

**利益は良好、キャッシュフローは低調**
損益計算書では193億ドルの利益が記載されていますが、実際に手元に入った現金は145億ドル。現金化率は75%で、テック企業としては低めです。帳簿上がどんなによくても、使える現金こそが本当の価値です。

**ビットコインはなぜ巻き添えに？**
ここに致命的なつながりがあります：世界中のAIスタートアップが260億ドル以上を調達し、その多くがビットコインを担保にして借りた資金です。そして、これらスタートアップの命運はNVIDIAのチップ供給にかかっています。

ロジックは明快です：
NVIDIAの成長期待が揺らぐ → AI企業の評価額が下がる → 銀行がローンを引き締め担保の仮想通貨を売却 → 暗号資産市場全体が圧力を受ける。

今やNVIDIAは単なる半導体メーカーではなく、AIストーリー全体を背負い、数兆ドル規模の資金が絡んでいます。このストーリーに疑問符がついたとき、ナスダックから暗号資産業界まで、誰も無傷ではいられません。

決算データが引き金となったこの連鎖反応は、恐らくまだ始まったばかりです。