$USDT その美しいバランスシートばかり見ていないで——テザー（Tether）のこの仕組み、本質的には「暗号業界のシャドーバンキング」だ。

まず帳簿から見てみよう：2025年第1四半期に1,745億ドル分のトークンを発行（負債側）、それに対応する資産プールは1,812億ドル、表面上は68億ドルのバッファがあるように見える。しかし問題はここから——この資産プール内のリスクウェイトは同じなのか？ビットコインのボラティリティは金と比べられるのか？株式投資やマイニング施設の流動性は国債と同等なのか？

銀行規制のリスク加重アルゴリズムでざっくり試算すると、リスク資産規模は620億〜1,150億ドルの間を推移し、自己資本比率は8.7%〜18.9%。一応基準はクリアしているが、伝統的な大手銀行の安全マージンと比べると？45億ドルもの穴が空いている。

さらにスリリングなのはここから——テザーの背後にいるグループは、再生可能エネルギー、マイニングファーム、AIインフラ、金鉱山などの資産を握っている。響きは派手だが、本当に危機が来たとき、これらの資産の換金性はどれほどあるのか？グループは誰を優先して守るのか？この不確実性こそが最大のブラックボックスだ。

Dirt Roadsのあの「旅路のストーリーテリング」はここにぴったり当てはまる——暗号と伝統金融の境界線には、もともと決まった答えがない。しかも今は変数だらけ：SECは「グローバル金融のオンチェーン化」を宣言し、Stableチェーンは今夜まさにTGE、ステーブルコインのパブリックチェーンの物語はこれからも続くのか、市場はまだ答えを出していない。

このテザーの資産規模で、極端なマーケットショック時の取り付けに耐えられると思う？それとも「金融のオンチェーン化」という新しいストーリーが、ステーブルコイン業界に新たな命を吹き込むのだろうか？