イーサリアムの価格変動は単に技術的な要因だけでなく、マクロ経済や規制の動向など多くの外部要因によって左右されている。本当にETHの動向を見極めるには、これらの変数を一つ一つ整理する必要がある。

まずマクロ経済の部分から。現在の経済環境は、ETHのようなリスク資産にはあまり優しくない。米連邦準備制度理事会（FRB）は最近タカ派的な姿勢を強めており、市場は2026年の利下げ予想を何度も後退させている。さらに米国の第4四半期GDPが予想以上に成長したこともあり、全体の状況は：流動性の引き締まり、リスク資産の抑制という流れになっている。

ここで面白い現象がある——イーサリアムとS&P500指数の動きは実はかなり強く連動している。言い換えれば、伝統的な株式市場が揺れると、暗号市場もそれに引きずられる。投資家のリスク許容度がどこにあるかによって、暗号資金の流れも変わる。金利は特に重要だ。今の高金利環境では、ETHのように利息を生まない資産を保有するコストが高くなり、一部の資金は債券のような利息付き商品に流れる。金利政策が緩和され始めれば、暗号市場にも息を吹き返す余地が出てくる。

次に規制の動きだ。2025年はイーサリアムにとって分岐点となる年だ。米国SECがETHをどう位置付けるか——商品なのか証券なのか——これが機関投資家の大規模参入を左右する。

また、現物ETFの道も注目だ。ビットコインの現物ETFはすでに承認されたが、イーサリアムETFはまだ列に並んでいる段階だ。このハードルを越えれば、伝統的な資金の流入が一気に加速し、ETHの価格も大きく支えられる可能性が高い。世界各国の規制動向も引き続き注視すべきだ。米国やEUなどの政策の方向性は、最終的に市場に反映されていく。